スターバックス世界制覇の功罪、そしてゲンスブール

最近、世界のどこへ行ってもスターバックスを見かけるようになりました。遠い昔、まだ日本へすら進出してくる90's前半くらいまでは、スターバックス=アメリカンカルチャーな感じでコーヒーチェーンと言えば、ドトールしか知らなかった僕はあのイメージにすっかり騙され、LAの空港で悦になりながらアイスラテを飲んでいたのを思い出します。が今やスターバックスは、もうこれ以上いらないだろ!と思う位どこでも見かけます。うちの田舎の群馬にもあるくらいでほんとビックリです。

更に最近は病院/学校内への市場への需要に気づき、手を伸ばしたようで、先日行った順天堂大学病院内でも列をなしていました。しかも相変わらず巧みなイメージ戦略で、レジの隣には従来の「バイト/パート募集」ではなく「パートナー募集」とのpopがあり、何だか爽やかすぎて嫌だなって、その店でコーヒーを買う自分を棚に上げて思いましたね。

UKでも同じで、昔はSoho近辺でしか見なかったものが、今や地方のshopping centreや主要駅構内至る所で見られます。恐るべきグローバル化という名の下の経済侵略です。なのかな。

まだ日本やUKのように元々コーヒーカルチャーの無かった国へのビジネス進出であるならば理解出来るのですが、ここ数年Parisでも確実に店舗拡張を続け、セントラルではよーく見かけます。

こんな感じで。

コーヒーカルチャーのある国に進出するのはどうなんでしょうかね?イタリアだけは何とか進出を防いでいるみたいですが時間の問題なのかな。

前置き長かったですが、漠然的にスターバックスに違和感を何となく感じていた矢先、こんな映画を見ました。

BlackGold

この映画はいわゆる、世界規模で急速に巨大化し続けるコーヒー産業の、イリー/スターバックスなどの大手企業がアフリカのコーヒー農家を搾取している事実を伝えるドキュメンタリーで演出はマイケルムーアのやらせ気味のやたら良すぎるテンポの物とは違い、かなり淡々と描かれていますが、しっかり伝わる物がありました。

UKではEcologyと同時にFair Tradeの問題もよく話題にされ、議論が繰り返されていますが、これはまさにFair Tradeの物語です。やはり政府レベルでの規制をかけないとなかなかこういった問題は解決しないでしょう。大体、ファッション業界も同じですが、大手の資金に余裕のある所から、fair tradeのシステムを作り上げていってもらわなければ、根本的な解決はまず難しいでしょう。そういった事を後押しする意味で、僕ら個人レベルでの努力がこれからも必要になっていきますね。例えば、大手じゃなく、独立系のコーヒーショップからコーヒーを買うなどです。

実際問題、日本ではなかなか難しいとは思いますが、それでも僕は今回、銀座/新宿に昔からあるような喫茶店を見つけましたよ。ポートベローでもとっても素敵なfair tradeのコーヒー屋さんCoffee plantがあって、ここはスタバより安いししかも美味しいです。大体スタバのカフェラテなんてコーヒーの味あんまりしないし不味くないですか?

とにかく、こういった事は何となくのレベルで意識を高めていっていずれそれが当たり前になった時に世の中は変わってくれると。その為にはやっぱりスタバなどの大手チェーンにはなるべく行かない。行ってもいいけど何となく罪悪感を感じて飲んだ方がいいですよね。僕だって正直夏にはフラペチーノは飲みたくなりますし。

日本も早くこういった事がフツーに語れて世間の至る所で企業レベルで見えるような社会になっていって欲しい物です。早く勝ち組と言われる人達が、数字だけじゃなくて内容を見て自分の成金ライフスタイルでなくて世の中を少しでも変えてくれる日が早く来て欲しい物です。要はどっちも必要なのでバランス感覚ですね。

最後に、コーヒーと言えば、ゲンスブールのこの曲ですね。
そしてゲンスブールと言えばホイットニーヒューストンとのこのやり取りが有名です。完全にヘベレケですね。Rock'n Rollです。

当時大スターにこんな事言っても、娘と裸でベットに入って近親相姦の映画を撮ってもバネッサパラディーと遊んでも、許されてしまうのがこの最高にかっこわるくそしてかっこいいダメダメカリスマ男ですね。彼がイギリス人じゃなくてフランス人ってところが味噌ですね。大体まずフランス人にあんまりいないタイプですからこのタイプ。


そうそう最後にLondonネタをもう一つ。コーヒーと言えばLondonのMonmouth coffee相当美味いです。僕はもうこのコーヒーを知ってしまって以来もう完全に中毒です。お金のない時代もこのコーヒーだけが唯一の贅沢でした。いろんな国でコーヒー飲んでますが、ここに勝るコーヒーはありませんね。これ飲めばいかにスターバックスのコーヒーがいけてないのが分かります。(フラペチーノは別ですが。。。) ちなみにここもfair tradeです。これ美味しい珈琲屋の基本だと思います。

クリスピークレームのように日本に輸出されない事だけを祈ります。まぁ日本の軟水でどこまで香りが出るか微妙ですが。

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